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Message from ecoislandエコアイランド通信

2020.12.30
お知らせ

女子高生発!“エシカルファッション”で自分にも地球にも優しく

こ最近、多くの雑誌で「エシカルファッション」についての特集が組まれていたり、何かと話題になっていますよね!

最近では、教科書にも「エシカル」という言葉が掲載されるようになったそうです。

以前に、株式会社TSUNAGU代表の小森様からエシカルファッションについてのお話を伺いましたが、

今回なんと、女子高校生グループがネクタイの再活用でエシカルファッションの推進に貢献したという記事を発見!

そこで、H.O.P.E.メンバーである田中 花向さん、松田 怜奈さん、佐藤 茉唯佳さんにお話をお伺いしました!

▲彼女たちはH.O.P.E.として活動後、現在は大学生としてそれぞれの道にすすんでいます。

 

H.O.P.E.の活動の軸は、主にネクタイのアップサイクル事業です。

アップサイクル、とはリサイクルやリユースとは異なり、もともとの形状や特徴などを活かしつつ、古くなったもの・不要なものを新しいアイディアを加えることで別のモノに生まれ変わらせること。

始めたきっかけは、校内に貼られていたビジネスコンテスト「SAGE JAPAN CUP」のポスターでした。

このコンテストに興味を持って集まったのが、4人のメンバー。

4人の共通点だった「ファッションが好き」という想いをベースに、ファッション業界では大量生産と大量廃棄の問題があることを知り、テーマを「エシカルファッション」に設定しました。

 

彼女たちが通っていた高校は服装が自由なほうで、ネクタイの着用の義務はあったもののネクタイの柄の指定がありませんでした。

この高校ならではの特色を生かしたかったこともあり、みんなが実用的に使える「ネクタイ」に目をつけたそうです。

▲不要になった成人男性用ネクタイを学校の正規のネクタイに合わせて短く直し、 オリジナルのマークをつけて変身させたネクタイ。これは可愛い!!

 

大会の前には、ラジオ出演をしたりSNSを通して積極的に発信したりと幅広く活動していました。

そして迎えた「SAGE JAPAN CUP」でのプレゼンは、見事国内優勝を獲得!!


実際に校内で販売したネクタイは、大きな反響があったようです。

こちらのネクタイを購入した校内の生徒たちは、「可愛いから」という理由で購入に至り、その後「エシカルについて知った」、「環境問題や作りての労働環境について知った」というひとが多かったそうです!

高校生としていち早く「エシカル」について興味をもったH.O.P.E.の皆さんは、「エシカル」をどのように受け止めているのでしょうか?


松田れいなさん:
「エシカルやSDGsといった言葉は、カタカナが多く知らない人にとっては難しく聞こえてしまうかもしれません。でも実際は難しいことではないし、自分たちの身の回りのことです。きっと誰もが貢献できることがあると思うから、まずは『この商品可愛い!』とか『楽しそう!』といった気持ちから入ってほしいと思います。“可愛いと思ったものが、実はエシカルだった!”という仕組みが広がってほしいです。

 

佐藤まいかさん:
「私も元々は自分が好きな“ファッション”というテーマから環境問題について知りました。『環境問題』といわれると、どうしても環境保全や地球のために何かをしなければいけないという義務感を感じてしまう人も多いと思うんです。自分にとって利益がないような感じがしてしまう・・・みたいな。でもエシカルなことをすることで、地球や自然にとってもいいことがあるし、実はまわりまわって自分にもいいことがかえってくるんです。“エシカル”は、本当はもっと身近に感じられることだと思っています。

 

田中かなたさん:
「H.O.P.Eとしての活動や大学の授業を通して『エシカルはなんとでも捉えられるもの』だと感じることが多くなりました。それぞれ、その人なりのエシカルという価値観を持っているということです。私たちはファッション業界の大量生産、資源などに目を向けているけど、もっと大きな問題に目を向けているひともいます。だからこそ、
人によって違うし、人によって違っていいもの・・・エシカルは自由でいいと思っています。そして、人間が“住みやすくて居心地がいい!”と思える場所は、自然が豊かなところが多い気がします。それと同じく、人間が心地いいと思えるのは、自然なものだったりナチュラルなものが多い。例えば、江戸時代などの着物って『つくりやすい、着やすい、一着を長く着れる』ものでした。つまり、昔からのものってエシカルで、もしかしたら今が異常なだけなのかもしれない。今のファッションが『ナチュラルでエシカルじゃないだけ』かもしれないと感じています。

 

皆さん、それぞれのエシカルについての考えを伝えていただきましたが、根本は同じで「エシカルは特別なものではなく、誰もの自然な意識になってほしい」ということでした。

 

現在は、H.O.P.E.としての活動はしていませんが、皆さんそれぞれの道で「エシカル」と向き合っています。

環境開発をメインに学び、SDGsについても学んだり、「エシカル」をきっかけにさらに環境問題を学んでいるメンバーも。

そんな皆さんの今後の目標についてお聞きしました。

皆さんの共通の想いは、「エシカルが当たり前の世の中になって欲しい」ということ。

「『エシカルだから買う』のではなく、『可愛い』と思ったものがよくよく調べてみたら環境に配慮されたものだったり、つくりての労働環境がよかったり・・・たまたま買ったものがそうだった!という仕組みがどんどん社会に浸透していってほしいです。世の中の商品を見ていると、“エシカル”とか“環境にいいです!”という文言を前面に押し出しているものが多いですが、それがまだまだ珍しいからそうなってしまう、という現実があります。それに『環境問題やエシカルなんて、意識が高い』と敷居が高く感じてしまうひとも多いのが現実です。そうではなくて、“いいこと”としてやるのではなく当たり前になってほしい。PRをしなくても買ったものが環境にいいものだった・・・といった循環の輪のなかにはいっていけばいいと思います。その中で、やはり今は発信していくことが大切だと思っています。」と田中さん。

お話のなかでとても共感したことがあります。

それは、「周りにモノづくりをしているひとが増えた」ということ。

田中さんの周りでは、陶芸を始める人やビーズでアクセサリーをつくるひとが増えたそうです!

「自分で買うだけじゃなくて、“つくる”というところにフォーカスするのはとてもいいことだなと思います」と田中さん。

 

新型コロナの影響で、世の中や生き方に目を向けるひとはとても増えたように思います。

それに、宮古島には「モノづくり」をされている人がたくさんいます。

つくりての顔やモノが出来上がるまでのストーリーを知ることができるのも一つの「エシカル」ですよね。

宮古島の魅力は島の自然だけではなく、実は「エシカル」が身近なところにもあるのではないでしょうか。

 

H.O.P.E.のメンバーを中心に運営しているエシカルやサスティナブルを発信するメディア「FLAT」もぜひご覧になってください!

田中さん、松田さん、佐藤さん、お忙しい中取材に対応して頂きありがとうございました。