Message from ecoislandエコアイランド通信
宝の海を守ろう。
皆様は海に入る際どのような日焼け止めを使ってますか?
私たちの肌を紫外線から守ってくれる日焼け止めには特定の成分が海洋生物やサンゴ礁に悪影響を及ぼしているといわれています。それだけではなく、有害な化学物質はサンゴ礁に限らず海や川の水質を悪化させ、海洋環境全体を汚染へと導いてしまうのです。
今回、株式会社ドクターズチョイス+宮古島美ら海連絡協議会+エコアイランド宮古島広報誌「島の色」は「#目指せ宮古島国定公園 宝の海を守ろう。」と題して、近年海へ与える影響として問題視されている日焼け止めについて学ぶことで、海の環境に対する意識を高めることを目的にMeet upが開催しました。
宮古島のきれいな海とサンゴを守るために美ら海協議会では「八重干瀬を守る5つのルール」を掲げ、宝の海を守るために力を入れています。そのルールの3番が「サンゴに優しいタイプの日焼け止めを選ぶ」とされています。
現在、サンゴに優しいとされる日焼け止めがいくつか販売されていますが、中でも注目されているのが、「MAAs(マース):マイコスポリン様アミノ酸」を成分としたノンケミカルの日焼け止め。株式会社ドクターズチョイスは研究を重ねた結果、独自の製法により高濃度でのMAAs抽出に成功し、お肌に一切負担をかけない『天然オーガニック日焼け止め』として、化粧品への配合を可能にしたそうです。
MAAs*¹とは、紫外線を遮るものがない「水中」という過酷な環境下で生きる水生生物が有害な紫外線から体を守るため体内に蓄えている、身を守る鎧のような天然の紫外線防御成分です。
ハリやうるおいをサポートし、さらに分子量が非常に小さく肌に浸透*²しやすい特長も併せ持った、高い保温力を持つ天然のうるおい成分です。世界の経済誌や自然科学雑誌にMAAsに関する論文が掲載されており、世界中でも研究されている素材といえます。
※1 マイコスポリン様アミノ酸(ラン藻エキス〈保湿成分〉) ※2 角質層まで
健康に有害な日焼け止め化粧品の実態
普段、多くの方が使用している日焼け止め化粧品には紫外線吸収剤が配合されており、7成分が含まれています。そのうち日本でも使用されていて問題となる成分は”オキシベンゾン−3”と”メトキシケイヒ酸エチルヘキシル”の二つと言われています。近年これらの成分が皮膚から吸収され血液中からも検出されることがわかりました。又、内分泌かく乱作用が指摘されています。
疫学調査では母親の尿中に”オキシベンゾン-3”の濃度が高いほど、生まれた子どもの体重や頭のサイズに影響を与え、女の子の場合には減少に、男の子場合には逆に増加するといいう結果が示されています。
一方、”メトキシケイ皮酸エチルヘキシル”にも女性ホルモン、男性ホルモンや甲状腺ホルモンをかく乱します。動物実験では、妊娠中と授乳期の母親のばく露によって、母親と生まれたオスの仔で甲状腺ホルモンが減少しました。オスの仔では男性ホルモンの量が少なく、前立腺と精巣のサイズも小さくなりました。成長後の精子数の減少も確認されています。メスの仔では女性ホルモンの量が少なく、生殖器官への影響が見られました。又オス・メスの仔ともに、脳の発達への影響を調べる発達神経毒性試験でも影響が見られました。
海と私たちを守るために気をつけたいこと
・”オキシベンゾン−3”と”メトキシケイ皮酸エチルヘキシル”成分表示の日焼け止めは避けよう
・ビーチ以外では日焼け止め化粧品ではなく、日傘や防止や手袋、長袖の洋服を着よう
・子どもに紫外線級剤入りの製品は避けよう
・口紅などの日焼け止め作用の少ない化粧品も成分表示をよく確認し、注意して使用しよう
日焼け止めについて正しい理解を深め、一人一人の意識と行動によって自分自身や子どもたち、八重干瀬をはじめとした宮古島の宝の海を守る活動へと繋がります。
サンゴや肌に優しい日焼け止めを使用し、いつまでも宝の海を守っていきましょう!