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Message from ecoislandエコアイランド通信

2022.01.06
お知らせ

廃校を活用して島の新しい人材育成拠点に!大学が宮古島にやってくる。

 

宮古島には、専門学校・大学などの高等教育機関がないため、高校卒業後に進学を希望する生徒は必然的に島を出ることになり、20~24歳までの年齢層人口が極端に少ないという課題がありました。

この現象は、人口減少の時代においては、産業と文化を維持していくのが難しくなるという、地域の持続可能性に関わる重要な課題です。

また、令和元年度に、地域住民の皆さんと市職員でワークショップを開いて作成した、宮古島の未来像を図案化した「マンダラ」でも、解決すべき課題として、若者の流出・高等教育機関の不在が挙げられています。

そんな中、飛び込んできたニュースが「大学が宮古島にやってくる!」というものでした。

来年4月、宝塚医療大学宮古島キャンパス ”観光学部観光学科”の設置が予定されているそうです。(※構想中)

多くの市民も注目するこのニュースを「エコアイランド宮古島」の視点から取り上げてみたいと思い、

宝塚医療大学新学部設置準備室顧問の亀井信明様と室長補佐の田中馨様に、お話しを伺ってきました(*^▽^*)!

 

Q1.  宝塚医療大学について教えてください

A1.  学校法人平成医療学園が、2011年4月に開学しました。

現在、保健医療学部と和歌山保健医療学部の2つの学部と介護及び日本語の別科を持ち、宝塚・和歌山・大阪豊崎・東京の4つのキャンパスで授業を行っています。

 

Q2.  宮古島に観光学部観光学科を新設するきっかけとは?

A2.  観光学部新設計画が持ち上がった当初は、国内でも有数の観光地である「宮古島」での長期インターンシップを検討していました。

そして、長期インターンシップ検討のために訪れた宮古島・・・、

豊かな自然や人々の優しさ、島の文化に触れるうち、

「今の若者がこのような風土豊かなところで1年間勉強することは、とても意義のあること」という思いに至り、

また、宮古島市へ相談に伺ったところ、教育長から統廃合後の校舎利用の提案を頂いたため、それならばと宮古島キャンパス設置を決めました。

 

Q3.  観光学部観光学科は、どのような学科ですか?

A3. 宮古島キャンパスは、持続可能な社会の実現を目指すため、 学校統廃合により廃校となった城辺中学校を活用し、可能な限り現状の校舎を活かしつつ、改修する予定です。

また、地元からの要望もあり、定員100名の内、30名の地元枠を設定しました。

そして、留学生枠も30名とし、さらに敷地内に建設予定の学生寮には2名の英語ネイティブスピーカーの先生が常駐することにより、国際色豊かな学びを提供できるものと考えています。

学生さんたちは、宮古島キャンパスで1年間学んだ後、2年生からは尼崎キャンパス(兵庫県尼崎市)への通学となりますが、宮古島キャンパス滞在中は、観光の専門家として、地域の魅力を探り、熟知し、しっかりと社会にアピールできる能力を身につけるため、地域連携・地域貢献を通じ、島の隅々まで勉強してもらいます。

例えば、宮古島在住者が講師となり、宮古島の環境・風土・文化・伝統などの授業を行ったり、島内ホテルなどでインターンシップを行ったり、イベントやボランティア活動への参加も計画中です。

 

Q4.  観光学部は全国にたくさんありますが、宝塚医療大学ならではの特徴は?

A4.  多くの分野で医療の知識を兼ね備えた人材は重宝されていますが、観光業界でも例外ではありません。

近年の新型コロナへの対応は勿論ですが、旅行に来て、ケガをされたり、急に具合が悪くなる方もいらっしゃるからです。

当大学は、開学以来、一貫して医療技術に関する教育を行ってきたので、医療の専門知識を持った先生がたくさんおられます。

この強みを活かし、たとえ観光学部であっても、身体の仕組みなど、医療の基礎はしっかりとカリキュラムに組み込まれているため、観光と医療の双方に精通することができます。

そして、1年生は、観光学科として全員共通のカリキュラムで学びますが、2年生からは、ヘルスツーリズムや地域経営、エアライン、ホテル・ブライダルなど4コースに分かれ、より専門的に学んでいきます。このような学びを提供できるのも当大学の大きな特徴です。

 

Q5.  宮古島にもたらすものとは?

A5.  2年生からは尼崎キャンパスとなりますが、卒業後は、再び島に戻り、島内の観光関連企業に就職したり、また、宮古島滞在中に観光スペシャリストとして宮古島に精通してもらいますので、島外の企業に就職したとしても、その中で宮古島をPRできたり、宮古島の観光産業に貢献していく人材を育成できるのではと考えています。

さらに、高校卒業をすると、ほとんどの子供たちが島外に出てしまいますが、大学1年生の時だけでも親元から通える大学は、保護者にとって多少は経済的ではないでしょうか?

そして、2年生からの尼崎キャンパス周辺は比較的家賃も安く、とても住みやすい街なので、きっと安心して通学できると思います。

また、地域住民との交流拠点として、キャンパス内に地域連携施設などを予定しており、微力ながらもこの観光学部設立を通して、地域に貢献していければと思います。

 

 

取材を終えて…

地域を知り、人を知り、持続可能な観光に貢献していく・・・。

エコアイランド宮古島のビジョンにも通じる宝塚医療大学さんの運営方針、本当に楽しみです!

宮古島市では、観光産業を重要なリーデング産業と位置づけていますので、共に取り組める部分は大きいのかも知れません。

また、医療分野の人材育成についても、メディカルツーリズムは注目されています。

宮古島の課題解決に向けた若い世代の人材育成機関として、期待に胸が膨らむお話でした。

宮古島だけでなく、島外からも学びたい!と「島留学」のような可能性にも思いが及ぶ取材でした(^▽^)

亀井様、田中様、お忙しい中、ありがとうございました。

 

※掲載内容は記事公開時点の計画であり、今後、計画が変更等になる場合もございます。