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2020.08.08
お知らせ

伊良部島 佐良浜の伝統漁法を守りたい~アギヤー漁を密着取材~

みなさん、こんにちは♪

地域おこし協力隊の大林です!

宮古島も夏本番で暑い日が続いております。

先日7月末に、伊良部島の佐良浜漁港へ朝5時半に集合し知人のアギャー漁師船長 上原一幸さんの船に同行し念願のアギヤーの取材をさせていただきました。

 

▲アギヤー漁とは、6~7人のチームで行う沖縄の伝統的な追い込み網漁です。

 

浅瀬の現場では水深15メートル程で、水深のある場所では20メートル以上の沖合いで群れをなす魚、「グルクン(タカサゴ)」を狙います。 ちなみにアギヤーとは、宮古の方言で「(網を)引き上げる」という意味だそうです。船長さんを含め他の漁師さんは、私と同世代の方々でしたが、一緒に乗船していた年配の漁師さんたちの年齢がなんと! 70歳~80歳手前の方々も乗船されており、船上や水中でのお父さんたちの身体能力に驚きました!!

 

船を走らせること20分~30分ほど、今回のポイントは沖合の浅瀬にて漁が始まり、水中も撮影させていただきましたが初めて見る光景に何が起こっているのか把握できずでしたが、徐々に冷静に見えてきたみなさんの水中での勇姿がすごくかっこよく、ただみなさんを追いかけるので必死でした。

 

このたくさん泳いでいるグルクンたちを追い込みます!

 

▲ビニール袋に空気を吹き込んで、網を安定させるという理にかなった仕組みに水中で内心拍手を送っておりました!

 

タオルを被っていない方が船長さんで、青いタオルを被っている方が70歳を越えている漁師さんです!

 

船長さんの勇敢な姿!!みんなで横に並び網に向かって一斉にグルクンを追い込んでいきます。

 

昨日が大量に採れた(グルクンやアジ)ということを聞いていましたがそれに比べると今日はということでしたが、素人目線でみるとだいぶたくさんいた気がします(笑)ちなみにシーズン中、6月が一番たくさん漁獲できるとのこと。

 

佐良浜でのアギヤー漁の船は、全部で3隻だそうで昔から受け継がれてきたこのアギヤー漁法を未来に残すべくみなさん奮闘されております。今では、この伊良部島の佐良浜でしか行われていない漁業方法だそうです。

 

 海上がりに漁師めしを一緒に頂きながら、ご質問をさせていただきました。

 

アギヤー漁への想いや今後どうしていきたいか? 目標や課題を教えてください。

船長

せっかく続いた技術なので、続いてほしいと思います。

魚は捕れるポイントさえ知っていれば、同じ場所でたくさんとれる・・・代々教わってきた貴重な知的財産です。これがなくなってしまうのはもったいない。

若い人がアギヤー漁に興味を持ってくれたら嬉しいです。

漁は、今日みたいに正直きつい日もあります。流れが速かったり、朝が早かったり・・・逆にラクな日もあります。

でも慣れてきたら楽しい仕事だと思います。

おじいたちの時代は「きつい」のが正義のような、気合と根性で乗り切るのが普通だったかもしれませんが、私は「ラクに楽しく安全に」をモットーにしています。

せっかくアギヤー漁の知識や技術が続いてきているのに、使わないともったいないと思っています。

 

「千年先の未来へ」残したいものとは?

魚を継続して捕り続けられる方法に変えていきたいです。というのは、魚を捕りすぎない漁の仕方です。

乱獲をしているつもりはないですけど、そうならないような仕事に変えていきたいと思います。

そういっても、周りの漁師からはなかなかよく思われないから難しいところです。

「継続してとれるような漁の仕方」について言葉にしていったほうがいいと思っています。

 

 

上原丸船長さん、今回は地域おこし協力隊として漁に同行させて頂き色々と教えていただきありがとうございました。地域おこし協力隊として今できることは、宮古島市の標語でもあります「千年先の、未来へ。」このアギヤー漁を残していけるようみなさんにブログやSNSなどを通じて魅力を発信することからかなと思っております。今後もアギヤー漁の発展を微力ながら応援させていただきます。ありがとうございました。