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2024.09.25
特集記事

サメの観光資源化プロジェクトby宮古総合実業高等学校

以前から注目していた宮古総合実業高等学校の生徒たちが取り組むサメの観光資源化プロジェクト「みゃ〜くSHARKプロジェクト」が、7月に開催された沖縄県高等学校生徒商業研究発表大会で、創立以来初となる最優秀賞を受賞しました!
さらに、SBPアワードでは銀賞、九州地区生徒商業研究発表大会でも優良賞を獲得するという快挙を成し遂げました。生徒の皆さん、本当におめでとうございます!

発表大会では、前年度から取り組んでいる観光資源化に関する活動報告や今後の活動について詳しく述べられました。今回はそんな素晴らしい活躍をされた生徒のみなさんにお話を聞きに伺ってきました!現在は3年生が5名、2年生が4名の計9名で活動を行っているとのことですが、学年を超えて仲が良く、チームワークの良さが取材の際にも伝わってきました。

昨年度は、池間漁協や池間食堂との連携を通じて情報収集を行い、サメ料理の提供やアクセサリー製作体験などを実施しました。また、理想通貨を用いたアップサイクル活動に結びつけ、新たな付加価値を見出すことにも成功しました。

朝市アクセサリー製作体験の様子

資金集めの面でも、沖縄・地域のために何かしたい高校生・大学生の活動を応援する「ろうきんあといっぽプロジェクト」に応募したところ、見事8万円の助成金を獲得!
この資金は、朝市や産業まつりで実施するアクセサリー製作体験の準備資金として材料費やイベント開催の運営費に充てられました。さらに、朝市で活用するのぼりをデザインし、10本作成。生徒たちは、自ら印刷会社と交渉し、取引を行うなど、非常に主体的に活動しており、その姿はまるで大人顔負けです。

イベント開催当日は不安な気持ちもあったものの、当日は予想以上の来客があり、大盛況!
みんなで声を掛け合いながら実践し、参加者からは「とても満足」が86.7%、「満足」が13.3%という100%の高い満足度が得られ、次回への参加希望も多く寄せられました。
これにより、生徒たちは「自ら考えて行動する力」や「課題解決力」を身に付いたと同時に、さらなる課題も見つかったとのことです。
これらのアンケート結果からもとても素晴らしい体験会だったことが想像つきますよね。

池間食堂さんにて提供されたサメのお刺身

また、プロジェクトの中でサメを活用したサステナブルツアーの提供も検討しており、池間漁協さんの協力のもと昨年10月には捕獲同行ツアーのテストマーケティングが行われました。
大きなサメは船に上げることが困難なため、船尾に縛ってそのまま港まで向かい、クレーン等で水揚げされ、その後任意で解体体験も実施されます。迫力満点のサメ捕獲見学や解体体験を通じ、参加者はそのスリルを肌で感じることができたのではないでしょうか。

解体されたサメは池間食堂さんにてフライや刺身として調理・提供され、新鮮なサメ料理を堪能しつつ、資源としての価値や利用方法についても理解を深めることができる非常に価値のある体験となっています。このツアーは、SDGsの目標4「質の高い教育をみんなに」と目標12「つくる責任、つかう責任」、目標14「海の豊かさを守ろう」に貢献するものと考えられ、今年度は観光客を対象に補助金を募り、正式なツアーを開催する予定だそうです。

魅力的な観光ツアーにするため、生徒たちはPDCAサイクルを回し、ポスター作成や参加者の募集、当日の運営サポート、アンケートの実施・集計、報告などを行い、漁協関係者の方にもユーモアを交えたガイド説明を取り入れていただくなどの工夫を重ね、より楽しいプランの実現を目指しています。
これは宮古島に住む私たちも真っ先に参加したいと思うような非常に待ち遠しい取り組みですよね。

捕獲された、ど迫力のサメ!!

さらに今年度は一歩踏み出し、「サメの有効活用により、新たな観光資源とした商品開発とサステナブルツアーの展開が実現できるのではないか」と新たな仮説を立て、サメの燻製にも取り組む計画を進めています。県内で市場展開している企業は限られており、宮古島には取り扱う店舗がないため、マーケティングでいうブルーオーシャンと考えられ、可能性が広がっています。現在、提供されたサメ肉を使った試作品作りが進んでおり、こちらも新たな観光資源となる期待が高まっています。

昨年取材した時からさらにパワーアップした宮古実業高等学校の生徒たち。本当に頼もしく、様々な取り組みに積極的で、見ていると逞しさが感じられます。

このプロジェクトを通じて、生徒たちは「0から1へ」の新しいビジネスを生み出し、ブランド化に向けて積極的に取り組んでいます。
生徒一人ひとりが生き生きとし、やりがいを感じながら挑戦している姿を見ると、こちらも自然とワクワクした気持ちになります。そんな彼らのエネルギーに触れて、私たち大人も負けてはいられません!彼らの新しいアイデアと情熱に刺激を受けながら、挑戦を応援し、共に宮古島の未来を築いていきましょう。
「みゃ〜くSHARKSプロジェクト」のさらなる成功と発展を心から楽しみにしています!