Message from ecoislandエコアイランド通信
島産食材を食べる、学ぶ、島を知る「しまごはん部」
宮古島市で進めている「しまさん(島産)にしましょう(島消)」は、島ならではのものを大切に暮らす市民の活動のこと。市民による「しまさんにしましょう」の活動とともに、島の地産地消が広がって市民運動となっていくことを目指し、宮古島市として応援する仕組みづくりを推進しています。
宮古島市の農地面積は島の半分以上を占め、島の住民の10人に1〜2人が農家です。しかし、実際に使用される食材のほとんどは島外から調達されており、地元の農産物の消費割合はわずか2割程度…。このとても大きな課題を改善するために始まった取り組みが「しまさん(島産)にしましょう(島消)」なのです。
12月13日に、城辺の民宿「あがりの宿 さんさーら」でしまごはん部のイベントがあったのでエコアイランド公式サイト編集部も参加してきました!参加者は、島の農産物を活かした美味しい料理を楽しみながら、さんさーらを経営する前田さんから食材について学びます。
前田さんは、宿泊者向けの食事でも島の食材を使用しており、あたらす市場で食材を仕入れるなど、普段から食材選びにこだわりを持っています。この日も、色とりどりのおいしそうな料理が参加者の前に並び、みんなで楽しく食事を囲みました。
献立には、モーウィのツナ和えやズッキーニのラタトゥイユ、青パパイヤのナムルなど、島産食材をふんだんに使用した料理が並び、とってもヘルシーでおいしそう!
繰り返しになりますが、島内では多くの食材が生産されている一方で、消費される食材の多くは島外から調達されており、これが地域経済の流出を引き起こしたり、台風などの災害時における食料調達にも影響を与える可能性があります。
島で暮らす私たちが「しまさんにしましょう」、つまり島産の食材を積極的に消費することが、地域の農業や産業を支え、経済の循環を生み出すはずです。そして、それが島外だけに依存しない自立した持続可能な島づくりの実現につながるのではないでしょうか。
それでは”しまさんにしましょう”が目指す具体的な目的をご紹介します!
地域経済の循環
島産食材を消費することで、島外への地域経済の流出に歯止めをかけ島内の循環を生み出します。
地域産業の活性化と後継者育成
島産食材の消費が地域の一次産業を支え、ひいては将来的な後継者育成にもつながります。
生産者と消費者のつながり
つながる機会が少ない生産者と消費者。そんな人と人とのつながりを、島産食材を通して取り戻すことができます。
食文化の保全
島に根付く伝統的な食文化と、その食文化を支える島産の食材を守ることにつながります。
参加したイベントでは、宮古島に住む参加者がお気に入りの島産食材をシェアし食事を共にしながら、日頃思いの及ぶことが少ない地域の経済について語り合う時間は、とても有意義でした。
取り組みはさらに進化して、「しまさんにしましょう」を合言葉に、島産食材を選ぶ仲間づくりを進めるために「しまさんフレンズ」というコミュニティを立ち上げたそうです。
また、「しまさんフレンズ」の輪が広がるよう、市民が集まってワークショップを重ね、ブランドブックも制作したそうです。子どもも大人も誰でも歓迎ですので、ブランドブックをみかけたら、ぜひ「しまさんフレンズ」にジョインしてくださいね!
【各種発信メディア】
・Webサイト https://shimasanfriends385.studio.site/
・インスタグラム @shimasanfriends_385