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2023.11.29
特集記事

「お買い物から考える・地産地消×地域経済循環」ワークショップが宮古島市役所で開催されました!

10月21日に市民向けワークショップ「お買い物から考える地産地消×地域経済循環」が、保健センター多目的ホールで開催されました!宮古島市 産業振興局 産業振興課による主催です。

市内で生産される農林水産物の生産と消費の拡大を促進するため、市地産地消推進協議会では毎年2月17日を「みゃーく食材の日」とし、市内全小中学校の給食で宮古島産の食材を使った献立の提供や、学校給食における宮古島産食材利用率を20年度の11%から26年度までに25%まで引き上げることを目標にするなど、積極的な施策を掲げられています。

 

伊良部地区・下地・上野・城辺地区・平良地区の合計3回開催される市民ワークショップで、今回は平良地区のワークショップに参加してきました。
市民のみなさんが稼いだお金を、市外に流出させず地域で循環させ、所得向上や雇用創出などにつなげる地域内経済循環への理解を深めることや、普段の買い物がどれだけ地産地消に結びついているかなどを参加者同士で確認し、地域への貢献度を考えるワークショップです。
今回のワークショップでは、子育て世代の女性の方々が多く参加され、普段から買い物をよくしている層ということで地産地消について、女性ならではの目線から様々な意見やアイディアが飛び交うとても活発なワークショップとなりました。

 

初めに、4〜5人のグループに分かれてのグループワークです。皆さん「今日の夕飯メニューを考える」というテーマのもと、じゃがいもやキャベツなどの食材と値段が記されたカードを選びました。

その後、カードの裏に書かれた産地を確認し、お金をどれだけ宮古に残し、市外に流出させたかの計算です。その結果、地産の食材は普段それほど消費していないことが分かり、次のような理由が考えられると意見が出ました。

「値段が高い」
「野菜は知り合いにもらえる」
「地産かわからない」
「新鮮すぎて虫がついている」
「栄養が偏る」
「そもそも地産か意識していない」
「販売店舗が少ない」「欲しい食材で地産のものがない」
「ゴーヤなど子供が好まない」
「種類が少ない」

次に、市民に地産地消の取り組みに参加してもらうには?というテーマでの意見交換が行われ、楽しみながら参加できる仕組みづくりとして、次のような意見が出ました。
「ポイント制導入」
「スタンプラリー企画」
「地産地消の見える化」
「有名人のPR大使任命」
「ゆるキャラ制作」

 

次に登壇したのは、東京商工リサーチ沖縄支店の比嘉真正さん。
比嘉さんからは、地産地消の効果として1%分の消費が市内産になると、次のような効果があると試算の説明がありました。

・1年間で約6億6600万円の経済効果
・市内の従業員所得が約2億1000万円向上

また、地産地消が増えると雇用創出に繋がり、経済の好循環を産むことが期待できるそうです。環境面や消費者目線でも地産地消が行われることで、食材の輸送費と輸送時に発生するCO2を削減し、環境負荷を軽減でき、消費者は輸送時間が短い分、新鮮な食材を購入することができるというメリットがあるそうです。(いいことずくめ!!)

 

今回のワークショップには、生産農家の方も参加されていました。「農家として市にどのような貢献が出来るか発見または再確認するため。島の野菜を意識してもらういい取り組みだと思う。地産の品目が圧倒的に少ないので、もっと多ければ」と、農家ならではの意見を述べていました。

地産地消の実現には、多くの市民の方の協力が必要不可欠です。
今回のようなワークショップへの参加がきっかけとなり、わたしたちの普段の買い物の意識が変わり、地産地消の考え方が少しずつではありますが、浸透していくはずです。
時間が必要な取り組みですが、しっかりと地産地消の意義を理解した上で、みんなで一丸となって取り組めるようになれば、「いつまでも住み続けられる豊かな島づくり」へ、2歩も3歩も近づけるはずっ!
地域内経済の循環、小さなこの島だからこそ、取り組んでみたいテーマですね。

地域のために経済や環境面でどのように貢献が出来るか改めて考えさせられる内容となりました。まずは、わたしたちの普段の買い物を見直し、楽しみながら、少しでも多くの地産の食材を選んでいきましょう!