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Message from ecoislandエコアイランド通信

2020.12.03
お知らせ

中山間地の課題を「資源」に変える、土佐山アカデミーの取組み

高知県にある土佐山という地域は、人口約970人、14集落からなる村で、なんと94%が森林です。

さらに、高知県は人口69万人のうち半分は高知市に住んでいるという珍しい一極集中の県なのです。

そんな土佐山の「土佐山アカデミー」では、地域の課題を教材に変え、中山間地域を学びの場に変えるさまざまな事業を行っています。

理想通貨のデザインをしていただいた重富さんの仕事仲間であった方が、土佐山アカデミーのキーマンだったというご縁から今回の取材に繋がりました。

 

土佐山アカデミーの活動や土佐山のくらしについて取材させていただいたのですが、宮古島との共通項も色々とあり非常に有意義な取材となりました。

土佐山アカデミーさん独自の考え方で「風の人・水の人・土の人」という考え方があります。

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風の人・・・外からくる方々 土佐山外から来る新しい視点・技術・言葉・ネットワークを運んでくる人

水の人・・・土佐山アカデミー コンサルではなくプレイヤーとなれる存在

土の人・・・土佐山の人々 地域に長く住み、土佐山ならではの暮らし・文化・生活技術・課題などを持っている人

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風の人と土の人の間にはいり、互いのセンスや立場を翻訳し隙間を埋めつなぐ役割を担うのが「水の人」。

ただコンサルするだけでなく、自分自身もプレイヤーとなる存在であることが「水の人」である土佐山アカデミーの役割だと考えているそうです。

「中山間地域は課題だらけですが、課題を「資源」ととらえることができます。もっと課題があるほど人がつながる、儲かる、ビジネスが生まれる・・・といった循環をつくりたい。いろんなひとを受け入れて「水の人」を増やしていきたいと考えています。課題を教材に変え、中山間地域を学びの場に変えるのが土佐山アカデミーです。」

課題を資源に変換し、そこにアイデアをかけ合わせることで土佐山に人が流れるしくみをつくることができます。

例えば・・・

土佐山地域では、「竹が生えすぎて困る、急斜面すぎて困る」といった課題があります。

この課題を「竹が余っている、急角度」という資源に変換します。

そこにアイディアをかけ合わせれば・・・

「竹と急斜面といえばそうめん流し!」

でも、それだけでは発信力としては弱い。じゃあ、「世界最速にすれば発信力大になる!」というように、発想の転換で土佐山に人が流れるしくみをつくることができるんです。

この「世界最速!そうめん流しチャレンジ」は実際に行われており、3年継続して開催されている人気のイベントです。

当日は、100人くらいが集まりました。

シンガポールに同時中継することになり総務省、地元の小学生、JALのエンジニア、工業高等専門学校、FUJITSUやSONYまで・・・様々な方々が来場されたそうです。

今年はコロナの影響で中止となってしまったそうですが、これからも世界最速のそうめん流し要注目です!

そんな面白いイベントを企画し、実行する土佐山アカデミー。

キーマンである吉富さんが土佐山に来ることになったきっかけはなんだったのでしょうか。

それは、「土佐山の歴史」だそうです。

土佐山は自由民権運動や夜学会などの歴史があり、地域社会が人を育てる風土「社学一体」が根付いています。

明治以降は、常に時代の最先端を担う学びの場だったそうです。

 

今の土佐山についてはどんな印象をお持ちかというと、、、

「土佐山は、チャレンジをする人が多いです。とにかくいろんなチャレンジをしている印象です。そしてなにより大人が楽しそう!そういった元気な世代がどんどん高齢化していることに徐々にみなさん危機感は抱いています。まだまだ“危機感がうすい”という課題はありますが、それは果たして課題なのか?といわれると疑問を感じるところがあります。なぜなら、大人が楽しそうだから。土佐山の方々は、外から来ているひとにも『やってみー』と言ってくれるのが土佐山のおもしろいところです。小さな町でのコミュニティ運営が難しくなってきていて、大きな組織でまとめよう!としたことがあるのですがみんなアクティブなので自分たちでやってしまうため、うまくいかなかったことがあります。そういった足並みがそろってない、『意思決定』という点では難しいといった問題点は感じています。

 

「今時の百姓になりたい!」と語る吉富さん。

「どんな小さなスキルでもいいのでそれを100個作って束ねる、そんなアイディアをつくる百姓を目指しています。」

 

取材に同席して頂いた重富さんは、田舎の可能性についてお話してくださいました。

「都会はインフラに依存しすぎていると思います。効率を重視してきたせいで、少し崩れたら一瞬でパニックになるという面があります。こういった生活への考え方が甘い部分は、次の世代がどうにかしてくれるのか?といったらそうではありません。こういった学びは学校以外で教わることが多いと思います。田舎が豊かだと思うのは、お米の作り方ひとつをとっても、“すぐそばにある”ところ。そういったことが地方の財産であり、これからの世界で必要になってくることだと思います。」

 


▲研修プログラムの様子。自然の豊かさを活かした様々な研修を設計、提案しています。


最後に、土佐山アカデミーの目標についてお聞きしました。

「中山間地域で育った子どもたちの多くは、成長したら都会に出ていってしまいます。その子どもたちに『土佐山アカデミーがやってたことはよくわからないけど楽しそうだったな』と思ってもらいたい」と話す吉富さん。

そうしたら、いざ子どもたちが「地域に戻りたい」と思ったときに戻りやすくなるからです。

土佐山に住んでても生きていけるんだな、土佐山を拠点になにか面白いことができるんだな、という証明をすることがミッションだと。そういう背中を子どもたちに見せていきたいそうです。

「思いついたことでなんとかなる世界・・・それが田舎です。」

 

田舎が抱えるさまざまな課題や問題。

それをネガティブにとらえるのではなく、「資源」としてポジティブにとらえることで個性豊かなアイディアが生まれる。

地域に住む人がもつエネルギーやその土地ならではの魅力、それを最大限生かすことができる「水の人」が共存することで、さらに魅力ある地域にすることができます。

森林率94%と、宮古島とは真逆な地域のお話でしたが、宮古島の持つ地域資産の可能性についてあらためて認識できる良い取材となりました。

これからは地域の輝きを増す時代かも知れません。

吉富さん、重富さん、お忙しいところ取材をさせていただき本当にありがとうございました。