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2024.09.10
特集記事

宮古島市景観計画〜宮古島の美しい未来を守るために〜

宮古島と言えば、美しいビーチや豊かな自然、歴史と文化が織りなす風景が魅力ですが、それらを守るために制定された「宮古島市景観計画」が存在することをご存じでしょうか?宮古島市景観計画は、行政と市民が力を合わせて、島の自然や風土・文化を大切にしながら美しい景色を守り、次の世代に引き継いでいくための取り組みです。

今回は、宮古島の景観を未来にわたって守り育てるために、どのような取り組みが行われているのか、都市計画課の方にお話を伺いました!

宮古島の自然の風景や独特の生活文化の風景は、宮古島市の大切な景観資源であり、次の世代へ伝え、守り、育み、新たに創造していく財産でもあります。宮古島市では、美しい島の風景を守り、残していくため、一定のルールとして、平成23年3月に「宮古島市景観計画」(景観法第8条)を定めました。

この計画を通して、宮古島市の島づくりにおける基本理念『心かよう夢と希望に満ちた島宮古(みゃ~く)~みんなで創る結いの島~』を実現しようとしています。

そもそも「景観」とはどのようなものを指すのでしょうか?私たちがよく使う「景色」という言葉を例にとって、違いを比較してみましょう。

まず、「景色」とは個々の場所から見える自然や建物などの視覚的な風景を指します。具体的な場所や瞬間の風景です。

それに対して「景観」とは、より広い意味で、その地域全体の視覚的な特性や印象を指します。地域全体の美しさや統一感、文化的な要素も含まれます。

つまり「歴史・風土」、「文化・伝統」、「人々・暮らし」、「技術・制度」、これらの要素が一体となって目に見えてくるものが「景観」なのです!

宮古島市は、隆起サンゴ礁により形成され、厳しい自然環境の中で独自の文化を育んできました。この自然環境から生まれた環境共生の精神は、住民の生活に根付いています。平成24年度からは「宮古島市景観条例」に基づく届出を開始し、自然と調和した景観まちづくりを進めてきました。

 しかし、近年社会経済情勢の変化や多様な価値観を背景に、閉鎖的なリゾート施設の開発や周辺との調和の配慮に欠けた開発行為が目立ち始める等、海岸線等の宮古島市の財産である美しい風景が、徐々に市民から引き離され、損なわれるのではないかと懸念される様になってきました。

 「宮古島市景観計画」も、宮古島市を取り巻く社会環境の変化を考慮し、長期的な視点に立って、変えてはいけないもの、島の新しい風景として創っていくものしっかりと判断し、将来の宮古島市の景観まちづくりを計画的に推進する役割が強まってきました。このため、宮古島市としての将来の展望、昨今の社会環境の変化に適合するため、令和3年4月に景観計画を改定いたしました。

新しい景観計画では以下の6つを基本理念として掲げています。

1. 島の財産である自然景観の保全・活用
2. 風土を活かし先人の知恵を伝え育てる
3. 環境共生の新しい景観をつくる
4. 均衡ある島の発展と景観まちづくりのための新しい地の受け入れ
5. メリハリのある景観まちづくりへの転換
6. 市民主体による景観まちづくりの定着

宮古島市景観計画は、単に現状の良好な風景を切り取って飾るのではなく、将来の景観をより良好なものにするために必要不可欠な取り組みです。市民、事業者、行政および観光客等が連携し、その内容を理解しルールを守ることで、より良好な将来の景観を目指すことができます。

都市計画課の方からは「市民や事業者等の理解と協力を得るため、市のホームページや広報誌等による景観計画のPR活動を行っていきます。宮古島市の美しい景観を次世代のその先まで伝えていくために、景観まちづくりにご協力をお願いします!」とのメッセージをいただきました。

宮古島の美しい景観を守りながら、さらなる魅力を創り出すこの景観計画。より詳しい情報が宮古島市のウェブサイトにて紹介されています。未来の宮古島をより素敵な場所にするために、まずは「宮古島市景観計画」を知るところから一緒に始めていきましょう!