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2024.08.28
特集記事

「しまくとぅば」を学ぼう!!!

以前にもご紹介しましたが、来月の9月18日は「しまくとぅばの日」ですので、改めてご紹介したいと思います。みなさんは、この日をご存じでしたでしょうか?
「しまくとぅば」は、「島」や「村落」を意味するだけでなく、「故郷」という深い意味を持ち、地域の文化や人々の生活を支えてきた大切な言葉です。このしまくとぅばは、沖縄の豊かな歴史や自然、そしてその土地で営まれてきた生活と密接に結びついています。

沖縄県は2006年に「しまくとぅば」の奨励を目的として、9月18日を「しまくとぅばの日」と定めました。この日付は「く(9)」「とぅ(十)」「ば(8)」という語呂合わせに由来しています。

2009年、ユネスコはアイヌ語、八丈語、奄美語、国頭語、沖縄語、宮古語、八重山語、与那国語の8つの言語を消滅の危機にあるとして指定しました。沖縄県ではそのうち5つが使われており、2013年の調査によると「しまくとぅば」に親しみを持つ県民は多いものの、実際に使っているのは全体の10%ほどです。特に若い世代では「しまくとぅば」を使う機会が減っているのが現実です。これからは「しまくとぅば」を大切にし、次世代へつなげるための取り組みが求められています。皆さんもぜひ、その重要性について考えてみてください。

たとえば、沖縄本島中南部の那覇では、「にふぇーでーびる(ありがとう)」や「ぐぶりーさびたん(お疲れ様でした)」といった表現が日常的に使われます。一方、北部の今帰仁村では、「にーびらー(ありがとう)」や「だっぴ(お疲れ様)」というように、異なる表現が使われています。これらは同じ「感謝」や「労い」の気持ちを表す言葉ですが、地域によってしまくとぅばが異なるのです。また、宮古島では、「ぱいぬしま(南の島)」という言葉があり、地域の自然や風土を反映したしまくとぅばが存在します。

琉球列島は、日本全体の約1%の面積を占めるに過ぎませんが、広大な海にまたがり、その中でこのように多様なしまくとぅばが存在しています。
宮古島市でも地区の中でも微妙に方言が異なることもあるほど!
地域ごとの独特の言い回しや音韻変化が、それぞれの地域特有のしまくとぅばを生み出し、青森方言と鹿児島方言の違い以上に大きな違いをもたらしています。
この多様なしまくとぅばは、地域の文化や人々の生活を反映しており、故郷の自然や歴史とともに大切にされてきました。しまくとぅばを学ぶことは、その地域の文化や歴史、そして自分自身をより深く理解することに繋がります。

しかし、現代ではしまくとぅばが若い世代に十分に継承されず、消滅の危機に瀕しています。このような背景から、しまくとぅばの継承は、故郷の文化や歴史を守り、次世代に伝えるために非常に重要です。

しまくとぅばナビ」では、沖縄本島中南部、北部、宮古、八重山、与那国の各地域から1地区ずつ取り上げ、しまくとぅばの学習コンテンツを提供しています。
さらに、しまくとぅば普及センターが、しまくとぅばの普及と継承に必要な知識や技術を持つ人材を広く発掘・養成し、その情報を提供しています。学校、教育機関、団体、企業と連携し、各地域で実効性のある取り組みを進めることを目指しています!
自分の地域のしまくとぅばを学ぶことはもちろん、他の地域のしまくとぅばと比較することも可能です。サイト内では無料で学習ツールがダウンロードできたり、オンラインにて学ぶことができるEラーニングの教材もあったりと学び方も多様です。

しまくとぅばを学び、その価値を理解し、次世代に伝えることは、私たちの故郷である琉球列島の豊かな文化を守り続けることに繋がります。多くの方々が「#使ってみよう しまくとぅばナビ」を活用し、しまくとぅばの普及と継承に積極的に取り組んでいただけることを期待しています!