古くから受け継がれる「宮古上布」の歴史
2019.6.21
宮古島で生まれ、600余年に渡り受け継がれてきた美しい織、宮古上布。昨年に引き続き今年も「宮古島市伝統工芸品センター」の見学に行ってきました!今回はタイミングがよく様々な工程を見学することができましたよ♪
まずは敷地内の苧麻畑から「苧麻」を刈り取る作業です。
刈り取った苧麻は繊維を採りやすくするためにお水につけてやわらかくします。そして、刈り取った苧麻の茎から表皮を剥ぎ取ります。
その時に使われるのがこの「ミミガイ」。これを使って繊維を採りだします♪
「上手にできるようになったよ~」とお姉さんが披露してくれました^^
採れた繊維は十分に乾燥させて保存します。
繊維から糸へ…すべての工程を手作業で行い極細の「苧麻糸」に仕上げていくのですね。
「藍染」の工程では、染めを繰り返すことで濃淡を表現していきます。
こんなユニークな模様の染め物も見せて頂きました。ビー玉などを入れて輪ゴムで結んだりして、染めない部分を作っていくとこのような模様も作れます。1つとして同じものを作れないというのも「藍染」の魅力の1つです。
緻密な技で何か月も掛け丁寧に織っていく宮古上布。宮古島市伝統工芸品センターには「織手養成室」が併設されていて、実際の織物製作「製織」の様子を見学することも可能ですよ^^(※土・日・祝日はお休み)
「製織」をした後は「洗濯加工」の工程。砧で布面をむらなく打ち、艶としなやかさを出します。これを「砧打」と言います。なんとも力強い♪
最後に「検査」の工程です。厳しい検査を通過したものだけが「宮古上布」と認められ、製品として流通していきます。このようにして高い品質を保っているわけですね!
伝統ある宮古上布。今回お話を聞かせて頂いたのは、宮古織物事業協同組合の神里様です。「なにか皆に伝えたいことはありますか?」と尋ねると、「宮古上布のお着物は軽くて通気性も良く、夏に着ると涼しくて気持ち良いの。これからの時期にピッタリよ」とお話してくれました。一生のうちに一度は着てみたいものですね。皆さんもいかがですか?
「宮古島市伝統工芸品センター」
営業時間 9:00~18:00 (来館者受付は17:30まで)
定休日 年末年始
入場料 無料
所在地 沖縄県宮古島市上野字野原1190-188
【 団体のお客様へ 】センターで一度に対応できる人数は40名程となっております。ご来館に際しましては、日時・人数をあらかじめご連絡の上ご来館いただきますようお願いいたします。