心の深呼吸at下地島空港17END
2018.11.27セソコさんの講座(セソコマサユキさんに学ぶ市民ライター講座振り返り★)とフォローアップ講座(ゆくりば)(第一回/第二回)に参加した皆さんの記事を今週から週一回のペースでご紹介していきたいと思います!
今回は、「千年先の、未来へ。残したい宮古島の情景」をテーマに記事を書いていただきました!!
さて、トップバッターは大嶺真紀さんの「心の深呼吸at下地島17END」です。
宮古島で生まれ育った大嶺さんの想いを感じながら、ぜひご覧ください。
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「心の深呼吸at下地島空港17END」
休日の朝、一通りの家事を終えて一息つく。
ふと窓の外の景色に目をやると、雲一つない空の下、そよそよと揺れるさとうきびが見えた。
「よし、今日も行こうかな。」
条件がそろっていることを確認してから向かった先は、自宅から車で10分ほどの場所にある「下地島空港17END」。
道沿いに車を停めて降りると、真っ白な砂浜に透き通った青い海が目に飛び込んできた。
この日は晴天に加えて干潮の時間と重なり、いつもは見ることができない幻のビーチが広がっていた。
思わずテトラポットを降り、ズボンの裾をまくって足をつける。
キラキラとどこまでも続く美しい空と海に、心が癒されていく…。
思い返せば、少し疲れた時や心に迷いが生じた時、いつもこの場所を訪れていた。
初めて島を出る時や島に帰ってきた時もそうだった。
17ENDの海を眺めていると、自然の偉大さに自分の存在や悩みがちっぽけに思えてきて、
帰るころには身も心もすっかり軽くなっているのだ。
17ENDの魅力は、青い海だけではない。
夕暮れ時には、オレンジやピンク、紫のグラデーションが空を包み込み、水平線の向こうに真っ赤な夕陽が沈んでいく。
さらに新月の夜には、息を飲むほどの満天の星空が広がる。
時間が許す限りこの場所にいたいと、何度も思った。私だけではなく、ここを訪れた多くの人がこの場所に背中を押され、
そして救われてきたのではないだろうか。
そんな私のパワーチャージの場所である17ENDも、2019年3月の下地島空港の開港に伴い、一方通行になる可能性があるという話を耳にした。
時代の流れに沿って、宮古島は近年ものすごいスピードでリゾート開発が進んでいる。空港が開港すれば、17ENDを訪れる人もさらに増加するだろう。
空港の管理や、かけがえのない海を守るためと思えば仕方がないが、大好きな場所へこれまで
千年先の未来へ残したい、かけがえのない宮古島の風景。
時代が変わったとしても、変わらないもの、守りたいもののために今自分にできることは何か。そんなことを考えながら、今日も17ENDへ向かう。
オオミネマキ